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Jazz Giant: Thelonious Monk
セロニアス・スフィア・モンク(Thelonious Sphere Monk、1917年10月10日 – 1982年2月17日)
ピアニスト。タイム感とヴォイシングが独特で、聴けばすぐにモンクとわかります。マイルスやコルトレーンなど、モンクとバンドを組んだミュージシャンは揃って多大な影響を受けたと言います。作曲能力にも優れ、多くのスタンダード曲を残しました。
天才、奇人、ミステリアス、ザ・ユニーク。様々な呼称が示すとおり、彼は風体も演奏スタイルも異常でした。巨漢に山羊ひげ、風変わりな帽子。指を伸ばして打楽器のようにピアノを叩く。興に乗るとピアノから離れ踊り出す。肘打ちで弾く、等々。
異様な響きの不協和音を叩きつけてくるし、変則的に繰り出されるコードにも不意を突かれます。濁った音色、いびつなタイム。それでもなお、僕はモンクのサウンドを誰よりも「澄み切っている」と感じます。聴覚と知覚のポケットに真っ直ぐ飛び込んでくる感覚。そのサウンドには奇をてらう作為は見いだせず、モンクという音源そのものから直接響いてきます。
きわめて複雑で、真っ直ぐで、クレイジーで、純朴。矛盾した存在。歪んだ美しさ(Ugly Beauty)。それがモンクです。




